光技術×ロボット

ロボットの“五感” 以前紹介したドローンや自動運転車は、障害物を回避するために距離センサを搭載していました。また、光センシング技術を発展させるためには、それを統括する“頭=人工知能”の発展が鍵となります。人工知能の発展には、ソフトウェアと、ハー…

自動運転には光技術が必要不可欠

ここでも距離センサ さて、今回も距離センサから演繹して、自動運転について書きたいと思います。何かと話題の自動運転です。Googleが参入したことも記憶に新しいですね。自動運転に、光距離センサは不可欠です。自動運転業界では、「レーザーレーダー」とも…

空から地形を測る・・・航空レーザー測量

前回はドローンの話をしました。今回は、ドローンでは及ばない高度からの光計測について話します。それは、航空レーザー測量と呼ばれるものです。ドローンよりもっとずっと高高度、広範囲で、ドローンのところで説明した距離センサで地表をスキャニングする…

ドローン×光技術3・・・新しい応用のアイディア

ここからは、光技術をドローンに応用するアイディアを話していきましょう。もしかしたら、もう既に実用化しているかもしれません。 環境計測 ドローンにカメラを含め、より高機能なセンサを搭載し、人間が行くことの出来ない極限環境のデータ取りをしてもら…

ドローン×光技術2・・・現状ドローンに搭載されている光技術

前回はドローンの説明に留まりました。今回からはドローンと光技術の関わりについて書いてゆきます。 ドローンに使われている光技術1・・・カメラ いわずと知れたドローンの標準装備です。小型・軽量のためデジタルカメラが使われます。デジタルカメラは、…

ドローン×光技術1・・・ドローンについて

最近巷を騒がせているドローンです。官邸に放射性物質を搭載したドローンが落ちていた事件は記憶に新しいと思います。今回は、ドローンの概要です。 ドローンとは? ドローンとは、小型で、自律運転するロボットのことです。テレビでみるドローンはクワッド…

ランプ製造工程に応用可能性のある光技術

まずレーザーによるガラス切断です。レーザーについての説明はまた後にするとして、以下のリンクを参照して下さい。リンク先の技術はガラス板の切断技術です。 レーザースクライビング <a href="http://ex-press.jp/previous/ilsj/articles/0810_26.html"…

ランプの製造工程-キセノンランプの場合

今回はランプの製造工程についてです。理系の学生が就職活動で光技術の可能性を知り、光技術関連の会社に就職してみたら、人事が語っていた華やかな光技術の活躍とは程遠い、泥臭い製造工程や開発の仕事だった、なんていう事があるかも知れません。光技術の…

紫外線顕微鏡 

前回は紫外線を使ってものに影響を与える用途でした。今回は、紫外線を使ってものを観察する用途、紫外線顕微鏡について説明します。とはいうものの、紫外線顕微鏡は紫外線を光源とした顕微鏡、というだけです。なぜ紫外線を使うのかというと、紫外線を使う…

UV硬化樹脂、UV接着剤・・・スマホに使われる紫外線技術

前回に引き続き、紫外線の応用を書きます。今回は、紫外線(UV)をあてると硬化するUV硬化樹脂です。その性質から、物と物をくっつける接着剤や、インクと同等の機能をもちます。大まかに、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル・…

紫外線の応用・・・エボラウイルスを殺菌する!

社会のニーズにマッチした製品や技術をデザインするためには、人々の関心の高い事件や事象を精査するべきです。例えば、人間誰しもが恐れる死の病、エボラウイルスです。日本でも、アフリカ帰りの旅行者が発熱すると大騒ぎですね。それだけエボラウイルスは…

紫外線ランプ

前回の最後に、ランプがまだLEDに完全にとって変わられない領域として、多波長領域と紫外線領域があると説明しました。今回は、紫外用ランプについて書きます。 紫外線とは、波長10~400 nmの範囲の光のことです。つまり、可視光よりもさらに短い波長です。我…

ランプの概要

人口の光のなかで、人類と一番長く共に過ごしたのは、炎の明るさでしょう。人類が人類になったときから、炎は焚き火、ロウソク、カンデラと形を変えつつ我々の暮らしを照らしてきました。やがて電気が日常生活で使われるようになると、(電気を光に変換する…

光技術の実際

光技術は、往々にして「最先端」や「次世代」というワードとセットになることが多いですが、既存の技術の延長線上にあるものです。優れた光デバイスの製造には、「優れた設計」、「優れた製造工程」、「優れた品質保証」が必須になります。ときには「優れた…

光技術の応用分野

光技術の応用分野はとても広いため、ある程度絞ってトレースしてゆくのが一般的なようです。例えば、 一般財団法人光産業技術振興協会(以下、OITDA)の技術戦略策定レポートでは、2014年度では 1, 情報処理フォトニクス 2, 安心・安全フォトニクス 3, 光ユ…

光技術の分類

当ブログにおいて、以下のように光技術を分類します。光技術(発光、受光技術など)と、それの応用を明確に区別しているところに留意願います。 発光:電子 → 光 受光:光 → 電子 変換*・伝送:光 → 光 *変換とは、入力光を、進行方向、波長、偏光、コヒーレ…

光とは何か-3

実験的事実からは、「光は波としての側面と粒子としての側面をもつ」ということが言えます。しかし、これは光=波モデルが成立する実験事実と光=粒子モデルが成立する実験事実が混在しているに過ぎません。二つの相反するモデルを両立させうる原理が必要で…

光とは何か-2

しかし、それで話は終わりませんでした。光電効果という不可思議な実験事実が見つかったからです。光電効果とは、当時は、金属に光を当てると、電子が飛び出す現象のことでした。(現在ではこれは外部光電効果と呼ばれ、内部光電効果と区別されています)何…

光とは何か-1

光技術のことを把握する上で、ある程度の光の知識は必要です。まずは光とは何かについて、前回説明した物理学のプロセスを回してみるとしましょう。近代物理学の祖、アイザック・ニュートンは、光の直進性と反射を観て、光の正体は光線と呼ばれる線を構成す…

導入-物理学のプロセス

このブログが対象にしているのは、光技術や他分野の技術者の方はもちろんのこと、将来有望な市場を探している方も含まれます。理系でない方にも光技術のポイントを抑えて頂けるよう、まずは物理学のプロセスから導入したいと思います。 「物理学のプロセス」…

ご挨拶

はじめまして、Aoi Rohn と申します。これから、「光技術による社会革新」をテーマにブログを書いていきます。技術立国日本をもう一度、そして、日本だけではなく世界経済、ひいては人類の明るい発展のために、どのように光技術が応用出来るかを考えます。 …